ぺんぱっく

村上信五と安田章大がぶつかると気を失いそうになる

気が狂うほど愛したもの~マニアック考察①

こんばんは。毎日脳内で「マニアック」がマチソワ上演しているぺんぱっくです。

音中毒性がすごく高い舞台ですが、何度か見るうちにポスターのキャッチコピーになっている

 

「これってものを見つけたら気が狂うほど愛し抜け

 

が、それぞれの登場人物にとってなんだったんだろう?って思うようになりました。

登場人物はみんな「何」を気が狂うほど愛した/愛すのか。

これを頭の隅に置いてみると、自分の中でそれぞれの人物の動きが明確になったので、書いちゃいます!

 

 

今回は6人をピックアップ。

そのうちのまず3人を書いていきます!

 

 

 

1. アキラ(安田さん)→元嫁

2. メイ(璃子ちゃん)→自分の性癖

3. 八猪院長(古田さん)→

4. 甘木婦長(堀内さん)→院長

5. 花旗(浅野さん)→スクープ

6. 花旗珠代(頼経さん)→

 

 

1.アキラ

 

アキラの「これ」ってものは、おそらく元の奥さん

それは未練というより、後悔があるからこそ愛が深かったんだろうなと。

メイちゃんを好きになったのは、本当にメイちゃんを好きになったからだろうと思うけれど、好きになった理由は奥さんと一緒のタイプの色白で目がぱっちり(+頭がいい)だったから。

会って時間は短いけれど、熱心に彼女を助けようとするのはメイちゃんがすごく好きなのと、劇中でアキラが言うように「元の嫁さんを精神科医にボロボロにされてん」と苦しめられるメイに奥さんが重なったのだと思います。

そのあとでアキラがメイに、人間外に出なアカン!と言った時に

 

「もしあの時も嫁さんを散歩とかに連れてってたら、今も……」

 

と視線を宙に漂わせるアキラに、後悔だけではなく深い愛も感じました。

今でもまだ大切なんだろうなぁ。

 

 

2.メイ

 

この舞台で一番印象に残るメイ(笑)。

彼女が愛したのは彼女自身の性癖(とチ〇ポ)

普通抑えようとするものだけれど、性癖の中でも性欲に繋がるものは抑えられないものなのか、大量の人に同じ病気を移しちゃったメイ。

 

ぶっちゃけ一番ヤバイ人。

だって、同意があるかないかわからないけれど、不特定多数の医者や患者とセックスしちゃってる。劇中でもユタカと「ごめんちょっとだけヤっちゃった…」ですもん。(口だけで移るものではないことがセリフから察せられる)

メイちゃんが美人かつ相手も嫌がらないから(?)犯罪扱いになってないけれど、これがあと少し線を越えると、性犯罪がクセになってしまった寿と同じことになってしまう。

しかも、そこに「希少な病気を色んな人に移せば、自分は少数の異常者ではなくなる」という暴論を振りかざしている。最後の怒涛のオチで考えてる暇がないけれど、よく考えるとかなりメイちゃんはヤバイ。

M9の『異常者のうた』にある「性犯罪者は治らない マニアックは治らない」っていうのはメイのことも言ってるんじゃないかなって……

 

でも、「大量の血をみる」という非日常な体験をメイは医者だったから自分の性癖に気づいたわけであって、ひょっとしたら私たちの中にも気づいていないだけで大量出血で欲情する癖があるかもしれないなと思わされた私でした。

私も血をみて欲情するのかな……

 

あと、メイの言う通りあの病気を持つ人が蔓延した時に、この舞台が始まったときには「マニアック=メイ」だった図式が「マニアック=アキラ」に逆転するという意味もあるのかなと思いました。恐ろしい子……世の中の常識って所詮多数派の意見でしかないんだものね。面白い図式だなと思いました。

 

 

 

3.八猪院長

 

一番勘違いされやすいのが(?)院長の愛したもの。

私は院長の狂うほど愛したものは「娘のメイ」だと思ってます。

一番愛しているのは「研究」ではない。では、どうして没頭するか?答えは簡単、「娘に振り向いてほしい、戻ってきてほしい」からです。

 

勿論、研究がやりたいだけになってきてる気持ちもあるのかも知れませんが、私の解釈では、メイの幼い頃の夢を叶えるための研究を事進めるで彼女を引き留めておきたい気持ちが核なんだと思います。だから研究狂いになってしまうのはこれが理由。

きっと子供の頃の夢を叶えられる環境を用意することで娘が自分のもとにい続けると思い込んでしまったがゆえに、ブラジルまで行ってチップを埋め込んじゃったってことだと思います。パパの愛つよすぎ。

院長の奥さんが登場しないのは、離婚か死別かわかりませんが、現時点で愛情を注ぐ相手が大事な一人娘しかいないことを考えると執着してしまうのは納得。

心配と執着のあまり、監視カメラをつけたりしちゃうのはなかなか異常。

愛と同時に支配欲に満ちているのはメイの言う通りなのかもしれません。

 

そしてなによりメイを深く愛しているんだなと思うのは、最後寿をブッ殺してしまう……ところではなく、最初の院長と甘木と寿による歌『寿ライフ』のところで「寿くんが突然襲い掛かった」の回想シーンで、回想にもかかわらず、院長がメイの前に立ちはだかり襲われないように手で守っているところ。

回想だろうが何だろうが、絶対娘に触らせない強い意志を感じました。

劇中で「研究」を何度も口にするのは、メイの子供の頃の夢の「研究」がメイへの愛になると信じているからだと思いました。

 

 

 

 

 

と、ここまで書いたら長くなったので、残りのお三方は次のブログで!

皆さんの解釈もぜひ聞いてみたいな……